冷房病による吐き気があるときは、まず冷房の効いた場所から離れ、体をゆっくり温めながら水分を少しずつ補給します。ただし、「冷房病」は正式な病名ではなく、吐き気の原因が冷えだけとは限りません。症状が強い場合や長引く場合は、胃腸炎、脱水、熱中症など別の原因も考えて医療機関を受診してください。
冷房病による吐き気の対処法
1. 冷房の風が直接当たらない場所へ移動する
冷房の風が当たる場所を離れ、室温が極端に低くない場所で安静にします。汗で服が湿っている場合は着替え、冷えた首元やお腹をタオルなどで覆ってください。
急に熱い風呂へ入ったり、熱い飲み物を大量に飲んだりして体を急激に温めるのは避けます。体調を見ながら、無理のない範囲で少しずつ温めます。
2. 水分を少しずつ補給する
吐き気があるときは、一度に大量に飲まず、常温の水や白湯を少量ずつ口にします。汗をかいていた場合は、経口補水液や電解質を含む飲料が役立つことがありますが、持病がある人は成分や飲む量に注意してください。
飲むと吐いてしまう状態では、無理に水分を取らず、落ち着いてから少量ずつ試します。何度も吐いて水分を保てない場合は、脱水のおそれがあるため受診が必要です。
3. 横になって休む
吐き気がある間は、衣服やベルトをゆるめ、静かな場所で休みます。吐きそうなときに仰向けになると、吐いたものが気道に入るおそれがあるため、横向きや上半身を少し起こした姿勢にしてください。
症状が落ち着くまでは、仕事や運動、入浴、飲酒を控えます。食事を取る場合は、吐き気が軽くなってから、おかゆやスープなど消化のよいものを少量にします。
冷房病の吐き気で受診を急いだほうがよい症状
次の症状がある場合は、冷房病だと決めつけず、早めに医療機関へ相談してください。意識がもうろうとする、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがある、呼吸が苦しい場合は、救急要請を検討します。
- 水分を飲んでも何度も吐く
- 強い腹痛、胸の痛み、激しい頭痛がある
- 高い熱、悪寒、下痢などを伴う
- ふらつきが強い、立てない、意識がぼんやりする
- 尿が極端に少ない、口がひどく乾く
- 血が混じったものを吐いた
- 休んでも数時間たって改善しない、または繰り返す
特に、暑い環境にいた後に吐き気や強いだるさが出た場合は、冷房病ではなく熱中症の可能性もあります。体を冷やすべきか温めるべきか判断できないときは、無理に対処を続けず医療機関へ相談してください。
冷房病による吐き気を防ぐ方法
予防では、冷房で体を冷やしすぎないことと、水分を不足させないことが大切です。次の方法を組み合わせてください。
- 冷房の風が体に直接当たらないよう、風向きを調整する
- 冷房の効いた室内では、薄手の上着やひざ掛けを使う
- 冷たい飲み物を一度に大量に飲まず、こまめに水分を取る
- 汗をかいたときは、濡れた衣服を着たままにしない
- 空腹のまま長時間過ごさず、食事と睡眠を整える
- 屋外と室内を移動するときは、急激な温度差をできるだけ避ける
室温の感じ方には個人差があります。設定温度だけで判断せず、寒気、手足の冷え、頭痛、だるさなどが出ていないかを確認し、必要に応じて衣服や冷房の風向きを調整します。
冷房病による吐き気と決めつけないことが大切
冷房のある場所で吐き気が出ても、原因が冷えとは限りません。食べ過ぎや胃腸炎、片頭痛、乗り物酔い、薬の影響、脱水など、複数の原因が考えられます。
冷房を避けて休み、水分を取ることで短時間に改善するなら様子を見られる場合があります。しかし、症状が続く、何度も繰り返す、ほかの症状を伴う場合は、冷房病という言葉だけで判断せず、内科などで相談してください。
まずは冷房の風を避けて安静にし、常温の水分を少量ずつ補給します。吐き続ける、意識がぼんやりする、強い痛みや発熱がある場合は、早めに受診してください。







